ニコール・キッドマン主演の「インベージョン」を見てきた。
昔で言えば「ボディスナッチャー」のような映画。でも、ビジュアル的に未知なるものにスナッチされるのではなく、人間的な感情のようなものが奪われる。
見た目は同じ。記憶も同じ。でも、知っている人がその人でなくなる。
怖い内容です。
ニコール・キッドマンは息子を持っている。でも、「ソレ」に感染してしまう。
寝ると奴らと同じになる。息子は奴らの所に連れさらわれた。見つけられるか?感染してしまうのか?人類は?
そんな映画です。
強いメッセージを持った映画とも感じてしまった。人間らしい感情は大事だし、個々を形成する上で最も重要な部分。でも、人は未熟で、愚かで、馬鹿だから争いもするし、差別もする。感染した奴らはそういった「人間性」がないから争いも差別も生まない「理想的な社会」を生み出すのだ。逆な言い方だと、理想的な社会は人間では作り出せないかもしれない。人は人であるが故に、争いも差別も起こす。でも、それが、人間らしい部分でもあるという皮肉。映画としては、さほど長くも無く、大きな盛り上がりも微妙だが、テーマは面白いな。
テーマ的にはSFなのかもしれないけど、母と息子の物語であり、追われるサスペンスのような映画。だからニコール・キッドマンも出演したのだろう。変な宇宙人とかも出て来るわけではないし、ちゃんとしたドラマとして見る事の出来る映画です。